見上げた光は











ただなんとなく、君の手を取ったんだ。

意味なんて無い、あるとすればただ君に触れたかったのかもしれないね。

思っていた通り、君の手は暖かかったよ。

やっぱり子ども体温なんだね、なんて言えば君は怒るだろうけど。

それでも、温かかったよ。

いつもは違う人の手の中にあるのだと、知ってはいても。

やわらかい体温は変わることなく、僕にとっても暖かかったんだ。

このぬくもりに彼の人はいつも包まれてるんだね。

羨ましいよ。

太陽となりますように 月となりますように

なんて、残酷なことだと思わないかい?

だって、太陽と月とはいつも正反対の場所に浮かび、交わることは極稀だ。

それは夜空で瞬く星達だって、同じことなのにね。

僕は太陽の隣りで光り輝く星を知っている。

陽の光を受けたそれは、とても強く輝いているんだ。

そう、月の隣りにあるときなんかより、ずっとね。

どうしてそれに、君は気づかないんだろう。

彼の瞳には銀の星が煌いているのだと、そう教えてくれたのは君なのに。


















ブログに載せたもの。
私的村田ブーム到来の予感。



2006.3.23